IC-502Aの修理
これは修理依頼ではありません。ローカルさんからIC-502Aを分けて頂いたのですが、経年劣化で受信すらしない無線機でしたので修理するのがちょっと楽しみでした。この無線機は解体がかなり難解です。昔同じIC502Aを28MHzに改造しようとして、VFOが壊れてしまって放置なのもあります。こちらは修理する気力はありません(苦笑)前回一度ばらしているので解体の仕方は熟知しております。今回は第一部として掲載しますので途中でおわる形になります。後日続きを掲載致します。
- 受信しない。
- 時々ノイズが出るがNG
- QRH(周波数が安定しない)がすごい(受信出来るようになって解りました)
- いろいろ修正必要
送信チェックは2の次としまして、まずは受信出来ないところから始めます。当初時々受信ノイズが出て、フッとそのノイズが消えて一切受信しなくなります。簡易なSGを -70dBmで送り込みますが、どこにも居ません。と言う事は受信してねーのか・・って事になります。いろいろやっていると後ろのM型コネクタを弄ると、受信レベルが上がる・・のが解りました。まずはここらが原因ですね。探っていくとありました。半田にクラックが入り入っているようで受信したりしなかったりするのは、そこがほぼ原因の様です。
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アース側にクラック。 |
半田し直しで聞こえるように |
この左の穴で調整 |
丁度全市全郡コンテストをやっていたので確認すると、ものすごいQRHです。しかも周波数が目盛とまったくかけ離れています。取り合えず簡易SGで50.500位で出してみます。全然違うところにいます。目盛で言うと 50.200位。流石にコレは・・と思いましてVFOの発振周波数を弄ってみます。こちらもドライバーを入れるだけで、周波数がどこかに飛んでいってしまうほど厄介です。調整後50.480のビーコンや、コンテストのCQを聞いて居ましたが、聞くに堪えない程のQRHです。一端OFFにして、まずは電解コンデンサを全交換してみます。
交換の時に注意しなければならないのは電解コンの場合、+/- です。間違えると電圧がもろにかかる場合だと破裂します。特に今回、回路図もなーんにもない状態からなので、一つ外して容量と電圧を確認しながら交換して行きます。電解コンは耐圧も見ないとダメですのでそこはよく確認します。ちなみに16Vの耐圧の所に25Vや35Vを使用しても大丈夫ですが逆に16V耐圧の所に 6.3V や 10V 耐圧を使っちゃいけません。で、交換していると極性表示の無い電解コンが出てきました。ICOMの場合この無極性コンデンサを多用して居ることが多々ありますので極性ありと交換しないように気をつけます。これはちょっと予想外でした。無極性2つ使用していましたので、この2つ以外は全て交換しました。
結構な数を交換しました。まだ文字起こししていませんが IC-2500でもかなりやりました。その話はまた後日文字起こしますので。交換して仮組し受信すると交換前よりは安定していますが、また目盛との差が乖離します。要は前回ずらした分元に戻すはめになりました。300KHz程のズレ(すごいな)CQコンテストが、目盛で言うと50.1前後で聞こえて来ます(苦笑)。交換前よりはだいぶというか、かなり良くなりましたがそれでも、まだQRHは残ります。これはVFOのFETとかトランジスタあたりだと思うのでそこも交換する予定ですが 2SK19や2SC710を交換する予定です。このトランジスタ、FETは既に廃盤になっていますが 2SK19あたりはまだ流通在庫がありそうです。C710はC460と同じでC1675で代用。2SK19を代替えするなら2SK192Aになります。幸いどちらも在庫有り。なのですが今回はここまでしました。次回はこの下にVFOの修復を記載していきます。
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