IC-750の修理
今回は、IC-750の修理です。動作品として引き取ったようですが Yahoo あるあるです。内容は
- 電源が入らない。
- その他点検のお願い
でした。早速確認します。電源をONにします。確かににうんとも、すんとも言いません・・・。この機種
中にヒューズがあったと思ったので覗いて見ることに・・・。そうするとものの見事にヒューズ入っていません・・。そりゃ電源はいるわけ無いわ。
さて、ヒューズ入れようと思ったのですが、何Aを入れるのか何処にも歌っていないのです。もちろんユーザーマニュアルにも、サービスマニュアルにも・・。見方悪いのかな。取り合えず3A位を入れて見ました。何故3Aかというと、配線が細いのでまさかここに20Aも流さんだろうと言う単に思いつきです。これでも大きすぎるのかも知れませんが。
これでONにすると電源が入りました。が、VFDが点灯しません。ここでもしかしてRAMも死んでる?と思ったのですが死んでる表示と違います。取り合えず RAM の電圧計るとまだ3Vほど有りますのでたぶんですがRAMは生きていると思われる訳です。
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電源ON、VFD点灯せず |
真ん中後ろ向きが割れている |
サービスマニュアルはこんな感じ |
相変わらず、VFD(周波数)が表示しません。これは嫌な予感。気を取り直してVFDの乗ってる基板を取り外し眺める事に。前回FT655を修理したときに、同じような事があり、VFDを点灯させる為にトランジスタで発振させトランスで変圧する。と言う方式だったのですがIC-750も同じような事をやっております。もちろんここでトランスが断線していたりすると、もう使えない事になります。後は750のジャンクを見つけて移植するだとか。眺めているとトランジスタが気前よくクラックして居るのを発見。コレだなと。取り合えずここで原因が解って一つ安心。
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近隣も焼けていた |
トランジスタは完全OUT |
電解コン、容量はいいけど |
近隣の部品も結構焼けていたりしたので、外して確認します。抵抗が損焼していましたが測定すると値は1KΩでした。サービスマニュアルでもここは1Kで問題無いようで、ここは新品の抵抗と交換。写真に載せているトランジスタこちらは断線と抵抗化しているので交換。電解コンデンサはESRとVLOSSがやや大きいのでこちらも交換。その他のトランジスタ、電解コン、ダイオードは問題ありませんでしたので元に戻す事に。
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VFD点灯しかしあれ? |
LED化、しかし受信しない |
このコネクタはなんだ |
ある程度元に戻して、電源をONにすると、VFD点灯で周波数表示、治った~。と思ったらメーターのバックライトが点灯していない・・切れてしまったの?とさらに面倒くさい感じに。ただ、反対の縦にすると点灯する・・・という。面倒なので LED化しました。全て表示するとと思いきや今度は受信音も受信も全くしない・・こりゃ大変な無線機にあったもんだと。回路をいろいろ追っていくと、接続箇所の話になってくる。そう言えばヒューズ入れたときに、ファイナルユニットに得体の知れないコネクタが見えて居た。オプションかと思っていたがそもそもの数が違う。で、開けてみたらいろいろやらかしていました。
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フィルターユニット未接続 |
コントロール系未接続 |
ANT系未接続 |
酷いですね。何をしたかったのか解りませんが、動作品で売りに出して3Rですからね。買い手を馬鹿にしすぎだと思います。売るなら「こうこう、こういった状態です」って本当の事を書かないとダメですよね。最近こういう輩が多いと聞きます。なので Yahoo オクで購入する時は気をつけましょう。全て外されているとか前代未聞でした・・。
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フィルターユニット接続 |
コントロール系接続 |
ANT系接続でやっと受信した |
全て接続し、動作確認します。残念ながらこの機種私の所にバンド拡張のデータが無かったのでそのままとさせて頂きました。一応PLLの電圧チェック、受信感度送信出力(ちょっとボケてましたが)確認して修理完了としました。延べ2日程掛かりました。途中部品待ちとかはありましたがその待ち時間は入れておりません。
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